近年、ストレスという言葉を聞かない日はないというぐらい私たちの生活に付きまって、ストレスが美容や健康にも悪影響を与えているということが広く知られるようになってきました。
また、多くの研究者によって、ストレスがあるとあらゆる病気に原因となり、多くの臓器に悪影響を及ぼしていることがわかってきました。
大人のアトピー性皮膚炎もその一つです。
なかでも、ストレスの影響を最も受けやすい臓器が「腸」です。
脳と腸は離れていて、全然関係ないように思えますが、実は非常に密接に関係にあります。
脳と腸はダイレクトにつながっていて、脳の情報は脊髄と自律神経を通じて、腸管粘膜に存在する神経細胞に伝達されます。
なので、脳が感じたストレスにすぐに腸が反応するのです。
腸のストレス解消が大事
ストレスという言葉には、ストレス解消という言葉もついてまわります。
ストレス社会を生きる現代人にとって、ストレス解消は生きていくうえで必要不可欠になってきます。
なので、多くの人はストレス解消のためにいろいろなストレス解消法をやっていますが、多くの人を見ていて感じるのが、「脳のストレス解消しかできていない」ということです。
脳だけでは不十分なんです。
脳にセロトニンやドーパミンなどの幸せホルモンを送っている「腸」にこそストレス解消をしてほしいのです。
腸のストレス解消をすることで、脳に幸せホルモンがたくさん分泌され、幸せな気分を感じることができるのです。
ビフィズス菌などの善玉菌を摂ることが必要
腸にストレスをためないためには、腸内環境(腸内フローラ)をビフィズス菌などの善玉菌でいっぱいにする必要があります。
もともと赤ちゃんの腸内はビフィズス菌などの善玉菌が非常に多いのです。
粉ミルクで育てられた赤ちゃんよりも母乳で育てられた赤ちゃんの方がビフィズス菌が多くなります。
でも、離乳食を食べるようになってから、悪玉菌が増えるようになって、
- 脳卒中
- 心筋梗塞
- 動脈硬化
- アトピー
- 高血圧症
- がん
といった生活習慣病を招くことにつながるのです。
逆にいえば、赤ちゃんと同じように、腸内がビフィズス菌でいっぱいである状態を大人になっても持続できるのならば、アトピーになる確率もぐんと低くなります。
昔のような食生活をすることがカギ
近年、大人になってからアトピーになる人が増えていますが(私もその一人です)、その原因に食生活が大いに関係しています。
食生活が欧米化した今、食物繊維や発酵食品を食べる機会が減って、善玉菌が大幅に減ってしまいました。
アトピーを改善させるために今日からできることは、食生活を昔のような醤油や味噌、漬物、納豆などの発酵食品が中心の食事に戻すことです。
昔の日本のような食生活を送ることよって、腸内に善玉菌が増えていきます。
善玉菌が腸内に増えると、腸や脳へかかるストレスが軽減し、アトピー改善につながります。